キャンプを始める時の道具として、まずテントを思い浮かべますよね。
次に必要な道具といえば、焚き火台でしょうか、ランタンでしょうか?
いいえ、寝袋です。
寝袋こそが、キャンプ中の安眠を保証する重要なアイテムなのです。
寝袋の形には
- 封筒型
寝袋の中で体が動かしやすい - マミー型
体に密着するので、保温率が高い
寝袋の材質には
- 化繊
安価でメンテナンスが簡単 - ダウン
本力が高く、コンパクト
がそれぞれあります。
目次
封筒型の寝袋について
封筒型の寝袋は、文字通り長方形の寝袋です。
四角形をしているので、体が寝袋の中で自由に動かせます。
寝相が悪い方、体が締め付けられる感じが苦手な方は封筒型の寝袋をおすすめします。
一方で、寝袋内に余裕があるということは、冷気が入り込む余地があるということです。
ですので、極寒地でキャンプをするキャンパーは、次に紹介するマミー型を使用することが多いです。
メリット
・ 体が自由に動かせる
・ 圧迫感がない
デメリット
・ かさばる
・ 冷気が入り込みやすい
私自身は、写真の『Snugpakベースキャンプシステム』を使用しているよ。
『Snugpak』は英国の軍用寝袋を作っているメーカーで、堅牢で保温力の高い寝袋を作っているよ。
軍靴を履いたまま寝袋に入られるぐらい丈夫だよ。
また、レイヤーシステムといって、内部が2枚重ねになっているので、分けて使えば4シーズン使用できるんだ。
かさばるのが難点だけど、私は車で移動することが多いので問題ないよ。
マミー型の寝袋について
体に密着する形の寝袋で、その形からマミー(ミイラ)型と呼ばれています。
マミー型寝袋のメリットは、なんと言っても保温力です。
体に密着していることから、封筒型に比べて体温を保持する力が強いです。
また、寝袋自体の面積が小さいので、収納した際コンパクトになります。
リュック1つでキャンプする際は、マミー型の寝袋一択です。
メリット
・ 保温力が高い
・ 収納するとコンパクトになる
デメリット
・ 体が締め付けられる
こんな人に向いている
封筒型が向いている人
・ 荷物がかさばっても構わない人
・ 体が締め付けられると眠られない人
・ 極端に寒い環境で眠らない人
マミー型が向いている人
・ 暖かさを優先したい人
・ 荷物がかさばるのが嫌な人
羽毛の寝袋について
羽毛(ダウン)寝袋の特徴として、軽くて保温力が高いことが挙げられます。
一方で、欠点として挙げられるのが、値段が高くて水に弱いことです。
洗濯に手間がかかる点を欠点として挙げる方もいますが、寝袋自体、頻繁に洗うものではないので気にしなくても構いません。
月に1度のキャンプ程度なら、数年に1度洗えば問題はありません。
袋に入れて圧縮するとコンパクトになる羽毛寝袋ですが、常時圧縮したままだと劣化が早くなります。
また、羽毛が空気を抱え込むことで保温するという特性から、体に潰される背中側の保温力に弱いと言われています。
羽毛のもう一つの欠点は、水に弱いということです。
テントの中は濡れないよ、と思われるかもしれませんが、シングルウォールテントやタープ泊ではかなりの結露に悩まされることになります。
メリット
・ コンパクトに収納できる
・ 保温力が高い
デメリット
・ 高価である(安価なものは臭う)
・ 管理が面倒
・ 水に弱い
化繊の寝袋について
化繊の寝袋の最大のメリットは、安価であるということです。
キャンプ道具には、それなりのお金が掛かります。
本当に続けるかわからないキャンプの準備にお金をかけられない、と言うのは切実な問題です。
その点、化繊の寝袋であれば、安価でそれなりの品質の物が購入できます。
夏用、冬用の2種類を買ったとしても、それほど懐は傷まないはずです。
そんな、化繊寝袋の最大の問題は、かさばるということです。
リュック1つでキャンプされる方は、化繊の寝袋は検討から外したほうが良いです。
私はヴィーガンなので、化繊の寝袋を使用しているよ。
安価な羽毛寝袋は、「ライブハッキング」と言って、生きた水鳥から無理やり羽根をむしり取って作ったものがあるよ。
パタゴニアなどは、100%トレーサブル(追跡可能である。残酷なやり方で採取した羽毛ではない)な羽毛であることを保証しているよ。
こんな人に向いている
羽毛の寝袋が向いている人
・ 荷物をコンパクトにしたい人
・ 寒冷地でキャンプをする人
・ 資金に余裕のある人
化繊の寝袋が向いている人
・ 荷物がかさばっても構わない人
・ お金をかけずににキャンプ道具を揃えたい人
・ 寝袋を楽に管理したい人
最近では、寒さに強い化繊の寝袋や、水に強い羽毛寝袋もあるようです。
適正温度表示に注意
羽毛の断熱性を表す単位に、フィルパワー(FP)という単位があります。
これは、羽毛のかさ高性を現す単位で、保温力を表します。
初心者はとりあえず800FP以上の製品を目安にしてください。
その他にも、コンフォート温度(使用快適温度)や、リミット温度(工夫次第で耐えられる限界温度)などの表現で、その寝袋の使用温度を表示しています。
ただし、この表示温度にはメーカーごとにばらつきがあるので、鵜呑みにしないでください。
最低使用温度の+5度くらいを目安にすると良いかもしれません。
購入前に、アマゾンなどのレビューを見て、実際に使用した人の感想を目安にしてください。
これまでの経験では、中国製の寝袋の表示温度は、若干甘い印象があるよ。
寒さは服装で調整できる
私はキャンプの寒さは、服装で調整するほうがコスパが良い、と考えています。
服装で体感温度を調整するメリットは、
・ 高機能な寝袋を使用しなくても良い
・ 寝袋から出た時に寒くない
ことです。
特に、薄着で寝袋に入り、夜間トイレに行くと体が冷え切ってしまい、体温を取り戻すのに時間がかかります。
また、オーバースペックな寝袋は、熱くて寝られないといった事態を引き起こしかねません。
濡れることを想定しよう
キャンプは突然の雨や結露がつきものです。
特に結露は、オープンタープで寝ていたとしても、時に雨かと思うほど水滴が降ってきます。
タオルを用意するなどして、寝袋が濡れたままにならない工夫をしましょう。
写真はタープ泊の様子ですが、夜には結露で苦労しました。
また、シングルウォールのテントも結露に弱いです。
テントの撤去時に結露が寝袋にかかることもあります。
寝袋使用後は、必ず干すようにしましょう。
注意すべきは地面の寒さ
寒さは上からではなく、地面からやってきます。
ですので、冬場はコットか保温性の高いマットを使用してください。
マットは折りたたみのマットが、安価で売られています。
コンパクトにしたい方は、インフレータブルマットかエアーマットを使用してください。
コットを使用する場合は、コットの下に荷物を押し込んでおくと保温になります。
お役立ちアイテム
インナーシェラフ
文字どおり、寝袋の中に入れる薄手のシェラフです。
厚手の布団カバーをイメージしても良いかもしれません。
寝袋の形に合った物が、売られています。
私は起毛の布団カバーを改造して使用しています。
自作すれば1000円ほどで、作ることができます。
インナーシェラフのメリットは、
・ 温度調節が容易にできる
・ 使用後、洗濯機で洗える
ことです。
また、インナーシェラフは肌触りが良いものが多く、安眠に一役かってくれます。
湯たんぽ
少々の寒さでも、寝袋の中に湯たんぽを入れておけば大丈夫です。
お湯は焚き火の際に沸かすことができますし、湯たんぽを一度作ってしまえば、一晩中暖かさが持続します。
私のおすすめは、『クロッツやわらか湯たんぽ』です。
コンパクトに折り畳めますし、柔らかいので体に当たっても寒くありません。
その他のグッズについても、以下のブログで紹介しています。
以上、「初心者必見!初めての寝袋の選び方」でした。
寝袋の形には、マミー型と封筒型があります。
使用している材質として、羽毛と化繊があります。
それぞれ、メリットデメリットがあります。
寝袋は、キャンプ中の睡眠に最も影響を与える重要なアイテムです。
自分のキャンプスタイルにあった製品を選んで、快適なキャンプライフを送ってください。
あなたが最初に買いたい寝袋は決まったでしょうか?
メリットデメリットがわかりやすく記載されていて,有益でした!!ありがとうございます