よく薪ストーブや石油ストーブの上に、小さな扇風機が乗っているけど、何のために乗せているの?
それは、テント内の熱を循環させるストーブファンというギアだよ。
空気を循環させるのって、効果あるの?
使ってみればわかると思うけど、効果は絶大だよ。
じゃあ今回はストーブファンについて解説するね。
目次
ストーブファンとは
ストーブファンとは、石油ストーブや薪ストーブの上に置く小さな扇風機です。
ストーブファンを使う最大の目的は、熱を循環させることです。
特徴としては、
・熱源の上に置く
・電源がいらない
ということです。
ストーブファンを使う理由
【出典 Amazon】
冬のキャンプの写真を見ると、よく薪ストーブなどの天板に、ストーブファンが置いている光景を目にします。
ゴツゴツした金属製のストーブファンは、いかにもおしゃれでキャンプの雰囲気を盛り上げてくれます。
しかし、ストーブファンを使うメリットは、見た目だけではありません。
暖房効果がアップする
温まった空気は、上昇する性質があります。
テント内で暖を取っていると、上の方は暖かいけど、下の方は寒いなどということが良くあります。
かといって、テント内の全体を温めようとして、暖房を強めるのは効率的ではありません。
ストーブファンを使って空気をかき混ぜてやれば、テント内の温度が均一になります。
無駄な燃料を使わないことは、お金の節約にもつながります。
電源がいらない
ストーブファンに電源は要りません。
ファンが回るエネルギーは、ストーブの熱を利用しています。
ですので、ストーブファンは、充電をしたり電源を用意する必要はありません。
薪ストーブなどの熱源の上に置くだけで、ファンは自動的に回り始めます。
電源もないのにどうやって回っているの?
『ゼーベック効果』という、2種類の金属間の温度差を利用して、電圧を生み出しているんだ。
音が静か
ストーブファンの作動音はとても静かです。
モーター音などもしませんので、意識しなければ動いているのを忘れるほどです。
キャンプで自然を楽しんでいる時に、人工音がしないというのは思う以上に大切なことです。
ストーブファンを使う際の注意点
置くだけでテント内の熱を循環してくれるストーブファンですが、注意すべき点もあります。
換気が必要
ストーブファンを使う場合に限りませんが、テント内では換気は必須となります。
そもそも、狭いタイプのテントで可燃式のストーブを使うことは絶対に避けてください。
ティピ-テントなどの、下部が解放されたタイプのテントや、しっかりとしたベンチレーター(換気窓)があるテントを使用してください。
本体が熱くなる
ストーブファンは熱源の上に直接置きます。
ですので、金属製のストーブファン自体も高い熱を帯びます。
ストーブファンを触る時は、十分取り扱いに注意してください。
また、薪ストーブなどが消えたからといって、すぐにストーブファンを触らないようにしてください。
キャンプ中は何よりもケガをしないことが重要です。
温度限界がある
ストーブファンには、使用温度限界があります。
限界温度を超えると、ストーブファンは壊れてしまします。
おおむね、350度以内の使用を心がけてください。
【ストーブファンに付属の温度計】
薪ストーブ用の温度計を使用すれば、概ねの温度が分かります。
そもそも、薪ストーブ自体が200度から300度以内で使うのが望ましいとされています。
ストーブファンの選び方
【自宅のストーブでも使える】
ストーブファンを選ぶには、
・羽の枚数
・加熱保護機能が備わっているか
に着目して選んでください。
羽の枚数
【筆者の愛用品は5枚羽】
ストーブファンには、羽が3枚から6枚ほど付いています。
羽が少なければ、やや強めの風が広範囲に届きます。
羽が多ければ、柔らかい風が循環します。
テントの広さや、目的に沿った羽の枚数を選んでください。
加熱保護機能
【銀色の金属が加熱保護機能】
ストーブファンには製品ごとに耐熱温度が設定されています。
製品を選ぶ際は、耐熱温度が350度まであるものを選べば間違いはありません。
また、加熱保護機能が付いている製品を選べば、万が一耐熱温度を超えた場合でも、ストーブファンが壊れるのを防いでくれます。
加熱保護機能とは、ストーブファンの底についた金属板のことです。
この金属板が熱によって湾曲することで、ストーブファンが浮きあがり熱源との間に隙間ができるのです。
まとめ
今回はストーブファンについて説明してきました。
人によっては薪ストーブとストーブファンは、セットと考えるキャンパーもいます。
ストーブファンを使うことで、テント内の温度にムラがなくなり、足元まで暖かく過ごすことができます。
電源がいらず、暖房費を節約できるストーブファンが気になった方は、ぜひ使ってみてください。
冬のキャンプのクオリティーが上がりますよ。
それでは、キャンプ場で会いましょう。