キャンプの醍醐味は、何といっても焚火です。
私は焚火をするためにキャンプをしていると言っても過言ではありません。
一人山の中で焚火を眺めていると、時間も忘れ、とてもリラックスした気分になれます。
また、秋を過ぎてからの焚火は、心ばかりか体までも暖かくなります。
キャンプの醍醐味ともいえる焚火ですが、初めてキャンプをする方は、「どうやって火を起こせばいいの?」と頭を悩ませるかもしれません。
今回は、そんな、火おこし初心者さんに、キャンプ2年生の私が、自分の経験から火おこしについて話したいと思います。
目次
電気施設のない、暗闇の中のキャンプにおいて焚火は、
・ 灯りの役割
・ 暖房器具の役割
・ 調理器具の役割
の3つの役割を担っています。
また、実用的な役割以外にも、焚火を眺めることによりリラックスの効果が得られることが、科学的に証明されています。
そして、何より子供がそのまま大きくなったような私にとっては、焚火は楽しい火遊びの延長になります。
そんな、魅力あふれる焚火ですが、いざ挑戦してみると、「思うように火が付かなかった」という思いをした人も多いと思います。
私は、「焚火は何より手順が大切」と考えています。
焚火は段階を正しく踏めば、誰にでも簡単に始めることができます。
では順番に、焚火の火おこしについて説明していきたいと思います。
まずは、焚火を始めるにあたって準備しておくものです。
薪
まず、薪が必要です。
1束おおむね3時間の燃焼を目安にしてください。
薪には大きく「針葉樹」と「広葉樹」があります。
・ 針葉樹は火付きが良く、燃焼時間が短い
・ 広葉樹は火力が強く、燃焼時間が長い
という特徴があります。
薪は、登山専門店だけではなく、ホームセンターでも気軽に購入することができます。
最近はおがくずを固めて作った、煙が少なく火付きが良い新しいタイプの薪もあります。
小枝
薪には簡単に火は着きません。
最初は、割りばしのような細い枝に火を着けて、徐々に太い薪に火を移していきます。
そのためには、バドニングという手法で薪を細かく割ったり、フェザースティックという方法で薪に火を着きやすくしたりしますが、今回は割愛します。
バドニングやフェザースティックを作るのには、ナイフや鉈などの道具が必要だよ。
キャンプで使う刃物は、そのうち紹介するね。
現時点では、乾燥した細い枝、中くらいの枝などを用意する必要があるということを覚えてもらえば大丈夫です。
私も焚火を始めた当初は楽をしようとして、いきなり太い薪に着火剤を塗って点火しようとしましたが、意外に火が着かなくて苦労しました。
面倒でも、細い枝から火を着けていった方が確実に焚火を育てることができます。
松ぼっくり
キャンプ場で松ぼっくりを見つけたらしめたものです。
松ぼっくりは天然の着火剤です。
小枝に火が着いた後松ぼっくりに火を移せば、簡単に火を大きくすることができます。
この際、選ぶ松ぼっくりは、傘が開いたものを選ぶようにしてください。
傘が開いた松ぼっくりは、乾燥して火付きが良いです。
焚火台
国内のキャンプ場は、ほぼ直火が禁止になっています。
つまり、地面に直接薪を置いて火を起こすことができないのです。
直火が禁止されているキャンプ場では、焚火台を使います。
また、焚火台に付随して、焚火シートという難燃性の布を焚火台の下に敷きます。
更に、火消袋という燃えカスを入れる袋もあると便利です。
焚火台もそれだけでブログが1つ作れるぐらい種類があるよ。
キャンプのスタイルや、目的によって使う焚火台が変わってくるよ。
私は山奥が好きなソロキャンパーなので、軽い焚火台を使っているよ。
それでは、次に火を起こす方法について、代表的なものを紹介します。
写真は、私が実際に着火した様子を撮影したものですが、私のホームキャンプ場は直火OKのキャンプ場ですので、地面で火を着けています。
ファイヤースターター
ライターを使わない火おこしの方法としては、最も代表的な方法となります。
写真のように、マグネシウムの棒を鉄片で擦って火花を起こす方法です。
コツとしては、事前に麻紐をほぐしたものを、枯葉の間にセットします。
次に、火花が出ないように注意しながら、鉄片でゆっくりとマグネシウム棒を削り、マグネシウムの粉を麻紐の上にかけます。
この時、マグネシウムの粉は、目視できないくらい少量で構いません。
そして、マグネシウムの棒を鉄片で勢い良く擦ると、大きな火花が出て麻紐が燃え上がります。
やってみると、思ったより簡単に、ほぐした麻紐に火が着き勢い良く燃え上がります。
麻紐に火が着いたら、急いで細い枝を火にくべて、火を大きく育ててください。
このファイヤースターターは、100円ショップでも購入することができます。
しかし、ファイヤースターターは太いものの方が勢い良く火花が散るので、できれば、太くて長いものを選んでください。
Amazonなどで、火吹き棒とセットになったものが安価で売られてますので、そちらを購入することをお勧めします。
火打石
これは、石英の塊に鉄を打ち付けて、チャークロスに点火するという着火方法です。
玄人受けする着火方法ですが、難易度が若干高くなります。
チャークロスとは、炭化させた布のことで、写真では石英の奥にある黒い物がチャークロスになります。
チャークロスは、自作する必要があるよ。
鉄製のケースに、Tシャツの切れ端などを入れて、焚火に放り込んで作ることができるよ。
ライター
「別にスタイルにはこだわらないし、火が着けばなんでも良いよ」、という方はライターがお勧めです。
ただし、細い枝から着火する手順は変わりません。
ライターがあるからと言って、いきなり薪に火は着きません。
また、ファイヤースターターや火打石での着火は失敗することもあるので、ライターは1つ持っておくことをお勧めします。
また、キャンプで使うライターは、ターボ式のライター選んでください。
キャンプ場というのは屋外ですので、いわゆる100円ライターは風で火が吹き消されてしまいます。
写真は、私が愛用しているSOTOの『マイクロトーチ コンパクト』(実勢価格約1,800円)です。
このライターは火力が強く、底面からカセットガスで燃料を何度でも補給できるので、とてもコスパに優れています。
ファイヤーライターズ
これは、あまり知っている人がいないかもしれません。
写真を見てわかるように、マッチの親玉のような外見をしています。
これは、マッチと着火剤が一緒になったような品物で、点火したら約8分間燃え続けます。
ですので、着火した後、地面に置き、余裕を持って、枯葉や枝をくべることができます。
値段は20本入りで850円ほどです(税込み、Amazon調べ)。
着火方法は上記のいずれの方法でも構いません、種火が着いたら急いで枯葉、麻紐をほぐした物などに火を移して大きくしてください。
次に、細い枝、松ぼっくり、乾いた割りばし等に火を移します。
乾いた枝等は、やぐらを組むように交互に積み重ねてください。
火の熱は上に向かいます。
常に火の上に燃えるものが乗るようにしてください。
ある程度火が大きくなったら、あとは火を維持します。
最初の薪が赤くなったら、しめたものです。
赤々と燃える薪の火力は強く、適当に薪を継ぎ足すだけでも火が燃え移ります。
この時、火吹き棒があれば、容易に火力が調整できますが、うちわを使う人もいます。
また、火ばさみという、薪をつかむためのトングがあれば、薪をまんべんなく燃やすことができます。
後は、柔らかく燃え上がる火を眺めながら、ゆったりとした時間を過ごしてください。
焚火の火は、あなたを心からリラックスさせてくれるはずです。
今回は、焚火の着火種類と方法について紹介しました。
私は、まだキャンプ2年生なので、どれも火おこしとしては簡単な方法を紹介しています。
今回紹介したのは、「準備編」として
・ 薪
・ 小枝
・ 松ぼっくり(着火剤)
・ 焚火台
などを紹介しました。
「着火編」として、
・ ファイヤースターター
・ 火打石
・ ライター
・ ファイヤーライターズ
を紹介しました。
最後に、種火から枯葉に火を移して、次第に太い枝や薪をくべることを説明しました。
寒い季節ですが、焚火がいとおしく感じる時期でもあります。
是非、冬のキャンプに行って、楽しい焚火遊びを試してください。
ファイヤーライターズ
北欧でよく使います!!
毎晩暖炉で火を起こしているので
参考になりました。松ぼっくりがいいのか!!とか
個人的にはライターいらずで火が起こせることにびっくり・・!!
しかもそれが100均で売ってるとは・・・めちゃくちゃ楽しそう
初コメントです!!
ありがとうございます。