前回の『災害を生き抜くキャンプ術 〜ギア編〜』に続いて、今回は『災害を生き抜くキャンプ術 〜裏技12選〜』と題して様々なウラ技を紹介します。
キャンプでのサバイバル術を知りたい方、災害時に生き残る方法を知りたい方必見です。
この記事でわかること。
・明かり編
室内を明るくする懐中電灯の活用方
ロウソクの代用となるツナ缶やサラダオイルの使い方
・食事編
お湯がなくても大丈夫、非常食になるオートミール
お湯だけでスパゲティを茹でる方法
食器を洗わない方法
・サニタリー編
簡易トイレを作る方法
水を使わず体をきれいにできる重曹水
・その他
簡単湯たんぽの作り方
防寒には新聞紙が最適
目次
まずはなんと言っても明かりです。
停電したときは、明かりがないと何もできません。
ここでは、ロウソクやランタンがない場合の対処法について紹介します。
懐中電灯を室内灯にする方法
懐中電灯であれば自宅にあるという方が多いかもしれません。
懐中電灯は便利なのですが、光線が一方向にしか進まないという弱点があります。
そこで、レジ袋を懐中電灯の上から被せます。
すると光線が散らばって、室内全体を照らすことができます。
ツナ缶をロウソクにする方法
次は、ロウソクの代用品となる物の紹介です。
食料品で燃える物は意外と多くあります。
その代表例がツナ缶です。
ツナ缶を開いて、その上にティッシュを乗せます。
ティッシュ全体にオイルが染みたら、ライターで火をつけることができます。
※ツナ缶はノンオイルは燃えませんので、注意してください!
サラダオイルをロウソクにする方法
次もロウソクの代わりになるものです。
サラダ油やオリーブオイルもロウソクの代わりになります。
ティッシュでこよりを作って、灯明(とうみょう)代わりにします。
その他、変わった物ではナッツやポテトチップもよく燃えます。
災害時は最大3日程度は、食料が供給されない可能性があります。
健康な成人であれば、清潔な水があれば1週間程度は余裕を持って生きられます。
しかし、そうは言っても何か食べないと元気が出ないのも事実です。
オートミールを保存食にする方法
災害時の保存食としては、アルファ米を始めとした保存食を思い浮かべるかもしれません。
もしも保存食を用意するのが面倒という方は、オートミールなどいかがでしょうか?
災害用の食料ではないので、安価でどこにでも売っています。
しかも、普段から食べたい栄養分豊富な食材です。
オートミール
植物性たんぱく質が精白米の約2倍で、日本人に不足しがちなカルシウムや鉄分といったミネラルも多く含まれています。 また、ビタミンB1や、抗酸化作用のあるビタミンEなどのビタミンも豊富です。 なかでも食物繊維は精白米の約20倍、玄米の約3.5倍もの量が含まれています。
日食ブランドホームページより
オートミールは、お湯を注ぐだけで戻すことができます。
お茶漬けや、卵かけにすると美味しくいただけます。
また、カップスープの元を入れると、洋風の味も楽しめます。
スパゲティを簡単に茹でる方法
次は、少ないお湯でスパゲティを茹でる方法です。
ジップロック等の厚手のビニール袋に、スパゲッティを入れてお湯を注ぎ込みます。
そのまま、1時間ほど待てば、スパゲティが茹で上がります。
茹で具合は、適宜、指で麺をつまんで確かめてください。
かけるだけのソースであればすぐに、食べることができます。
ソースがない場合は、岩塩やオリーブオイルで味付けすれば美味しく食べられます。
洗い物を減らす方法
災害時の水は貴重品です。
よく知られた方法ですが、お皿にサランラップを巻いて、食後はサランラップだけを捨てます。
そうすれば、皿を洗う手間や水を節約することができます。
キレイな水を作る方法(非常時用)
これは、よほど切羽つまった時のみに使用してほしい方法です。
飲水が全く無くなったときの、水の濾過方法です。
ペットボトルを2つに割ります。
上半分の飲み口に、ティッシュを2枚ほどかなりきつめに詰めます。
上半分に汚れた水をすくって、下半分を受け皿にします。
今回実際に試してみましたが、写真のとおり泥水がキレイに濾過されています。
飲んでみたところ、泥の味はほとんどしませんでした。
細菌などの心配があるときは、うがい薬を1滴入れておくと細菌が死ぬようです。
トイレを作る方法
トイレが使用できない場合の、簡易トイレの作り方です。
段ボール箱に、ビニール袋をセットして、その中に細かく破った新聞紙を入れます。
これだけで、簡易トイレの出来上がりです。
汚物は数回をひとまとめにして、ビニールごと捨てます。
紙おむつがある場合は下に敷いておけば、水分を吸収してくれます。
その他、除湿剤の中身や乾燥剤も給水剤として仕様できます。
お湯無しで髪と体をきれいにする方法
重曹は万能の洗浄剤です。
しかも天然成分でできていますので、自然界に悪影響を与えません。
重曹を小さじ2杯を薄め、スプレー(500ml)を作ります。
これを、髪や体に吹きつけて、ペーパータオルなどで拭きます。
これだけで、体はかなり清潔になります。
また、重曹水に汚れた服をつけておくだけで、汚れの大半は落ちます。
余分な泡立ちがないので、すすぎも最低限の水ですみます。
火種を得る方法
ライターもマッチもない。
ガスや電気も止まって、コンロから火を取ることができない場合の最終手段です。
よく、テレビなどでは木や竹をこすり合わせて火を起こす場面があります。
やったことがある方ならわかると思いますが、実際はかなり難しいです。
ここでは、簡単な方法として、新聞紙と透明のビニール袋を使う方法を紹介します。
やり方は簡単で、透明なビニール袋に水を入れて簡易レンズにします。
新聞の黒く印刷された部分に焦点を当て、火をつけてください。
子供の頃にやった、虫眼鏡の実験と要領は同じです。
着火剤を作る方法
次に、火種を保存する方法です。
火をつけたら、次は火種を大きくしなければなりません。
その際は、割り箸などに布のガムテープを巻き付けてください。
ガムテープの接着成分は、可燃性で着火剤の役割をはたします。
災害の時ほど、私達は文明の利器に守られて、暑さ寒さから守られていることを実感します。
災害で体力が弱っているときは、寒暖の差が思わぬ病気に結びつきます。
ここでは、災害時に暖を取る方法を紹介します。
湯たんぽを作る方法
簡易の湯たんぽを作る方法です。
やり方は簡単、大きめのペットボトルにお湯を注ぎ込むだけです。
この際、最近流行の手で折り畳めるタイプのペットボトルは熱に負けるので、厚手のペットボトルを使用してください。
ペットボトルにタオルを巻きつけることで、火傷を防ぐとともに、温熱効果も持続します。
夏場は凍らせたペットボトルを用意しておくことで、クーラーがない場合でも体を冷やすこともできます。
体を暖める方法
衣類が何もない場合は、体に新聞紙を巻き付けることで、体温を保持することができます。
新聞紙を重ねて、シャツと上衣の間に体に巻き付けるようにしてください。
見栄えは悪いし、ガサガサしますが保温効果は抜群です。
新聞に様々な活用法があり、災害時に大活躍するので、常時ストックしておきたいアイテムですね。
今回、あるべき災害用品がない場合の対処法について紹介しました。
本来、キャンプ道具や防災用品が揃っていれば、不要な知識です。
しかし災害では、どのような状況に陥るか分かりません。
ほんの少しの知識が、生死を分けることもあります。
今回紹介した防災の裏技が、いざ災害にあったとき、またはキャンプの時に役立てば幸いです。
では、素晴らしきキャンプライフを!!